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なぜ世界は「電気自動車」推しなの? (5)  〜あとがき〜



 

この記事は昨年2022年1月6日にnoteに執筆したものを転載・編集したもので。

noteでは有料公開していましたが、1年すぎたので無料公開にしています。

合わせてこちらでもアーカイブで残していこうかと。

一部、追記しています。

 

 

 

2022年に執筆した内容はこちら。

 

この4つが2022年に執筆した内容です。

その後、割りと急激にこれらの環境が進みました。

それらについて追記していきたいと思います。

 

この1年でBEVシフトはどうなったか?

パリ協定を軸とした2020年のBEV元年以降、ゆるやかに伸びていくのか?・・と思っていたんですが、二次曲線を描くように伸びていっているBEV。

そしてこの1年でどんどん新たな車が出てきており、選択肢が非常に多くなっています。 注)日本除く

 

それに合わせ世界のインフラも増強中。

そして日本でも思った以上にインフラが改善されていっている印象となりました。

 

東京都内ではテスラの台数が明らかに増え、そしてアリアも明らかに増殖中。

たまに見るbZ4Xは珍車に見えるレベルですが、明らかに増えています。

 

そしてBYDの上陸。フォルクスワーゲンiD4の発売等々、 加速しているのがわかりますよね。

 

 

合成燃料「e-Fuel」とはどういうものか?知れば一般車への普及が難しいのがわかる件。

 

そんな電気自動車シフトですが、ドイツがe-Fuelを持ち出して話題になっています。

これで日本は「ほらみろ やっぱりBEVはダメなんじゃないか!」と短絡的に決めつけたりする傾向が見えますが、

そもそもこれの主な利用用とは大型トラックと明言されています。

そして一部の富裕層向け自動車。

 

そもそもですが、これらの普及はとても時間がかかります。

実用レベルまでになってから5年ほどは整備に必要なのが世の常ですが、現時点ではパイロットプラントがあるのみ。

 

 

この合成燃料とはバイオ燃料とは全く違うモノです。

よく誤解されていますが、水素ベースです。しかも再エネ由来が条件です。

 

製造は上の画像で説明すると、風力発電で発電、電気分解で水素を製造。

そしてCO2を600度以上の高温下で触媒を用いてCOに転換、

生成したCOとH2をフィッシャー・トロプシュ合成反応により製造するとなります。

 

はい、どれだけエネルギーがかかっているか?

理解できますよね。

 

で、電気自動車は最初の発電したものを充電できるので、どうあがいても電気代とe-Fuelコストがテレコになることはありえません。

 

そして作ったものは運ばれます。

 

そして700円/Lくらいになると言われ、既存ガソリンより安くなることはまず無いです。

 

 

はたしてこれが普及するのでしょうか?

逆にこえらを専用で拠点ごとに用意して製造し、確実に来る事業用トラックなど向けに特化すれば、その用途向けには普及するといえましょう。

 

ドイツの運輸長官が言ったのはこれらの点。

そのトラックは当面ゆるやかで、ゼロエミッションは乗用車より後のタイミングとなっています。

であるならば、これを今のタイミングでいうのは合っているともいえます。

 

そもそもなんですが、このe-Fuelの件は元々織り込み済みな事象ともいえます。

それのタイミングが前倒しになっただけというのも真実です。

 

 

 

今後の予測は?

 

欧州での未来予想図はこちら。

 

電気自動車推移

電気自動車推移

 

この明らかなBEVシフト予想がやる気を感じさせますよね。

 

つまり、e-Fuelの話題があっても、この流れは止まらないということですね。

 

尚、欧州の自動車メーカーはe-fuelの騒ぎを「雑音」と表現していたりも。

 

そんなもんですよね。

 

 

イギリスではハイブリットか?それとも電気自動車か?

 

まだまだ過渡期なBEVですが、これから緩やかに増えていくことが予想できます。

欧州などで新車の割合が公表されていたりしますが、これは実際どのレベルなのでしょうか?

 

イギリスを見てみましょう。

UK2022

これが昨年の結果です。

BEVの伸びがすごいですよね?

 

その市場でトヨタがどれだけ売れたのか?

トヨタイギリス新車販売

トヨタイギリス新車販売

 

2022年で見ると、イギリスで売れたBEVの台数よりトヨタの新車販売は少ないです。

仮にこれらが全てHEVだったとして、それでもBEVの半分くらいとなります。

 

新車販売UK

 

そして2023年4月の数字をみましょう。

BEVの増加率がえぐいですよね。

 

 

このように明らかにBEVが伸びていることがわかるわけです。

 

他の市場でも同様ですが、この何%というのは分母が大きいので少なくてもすごく台数があるわけで。

 

その読み間違いはしないようにしないといけませんね。

 

 

あとがき

 

日本ではなぜかBEVシフトで陰謀論がよくありますが、全てにおいて時間軸と実態がずれた見方が多いんですよね。

その理由の多くは軸がパリ協定になっていないから。

そしてそれで決まったことを理解していないから。

 

そのパリ協定でその後の流れが決まり、カーボンニュートラルへの道ができたわけで、

それまでの排ガス規制や燃費規制とは全く違うことと捉えられていないことが原因です。

 

そして温暖化の原因が二酸化炭素だとか、でも電気はどーすんだ?・・という議論はすでに終わっていて、

なので、再エネ普及と電気自動車等々・・となっているわけで。

 

その国際合意で決まったことであり、特定の地域やメーカー、投資家がどうこうできることではなく、

そして決まった以上はそれをやってから検証・・となるわけで。

 

今の現状では検証するタイミングではないんですよね。

なので、最初に決めたことを目標にやっていくだけということに。

 

そして多くの市場がそれに重きを置いているとなれば、輸出でもうけている日本自動車メーカーはいかに早く追従するか?・・が、結果に響いてくるわけで。

 

この点で気になることは、「電気自動車なんて簡単」ともし思っているのであれば、間違いということ。

 

後追いが得意なメーカーでもそう思っているとマトモな電気自動車は作れない・・と言っても間違いないでしょう。

そしてそれらのバッテリーなども材料確保から大変です。

もしそれを怠っていたら、欲しい時にそれらが手に入らず作れない・・となります。

そしてマトモな車になっていないと気づいた場合、そこからの開発になるのでキツイですよね。

 

で、マトモに供給できるようになってもライバルメーカーは先に行き、時すでに遅し・・になるような気が。

 

 

この点が気になるところですね。

 

 

最後に、中国で電気自動車のレンタカーや電動バイク等のレンタルが大量に捨てられているのをみて、

「やっぱりBEVはダメなんだ!リサイクルできないんだ!」みたいなことを言う方がいますが、

あれ、単にその事業者が潰れて(結果論)それらを放置しているだけですから。

つまり、それ以前の問題ということです。

 

ちなみに電気自動車のバッテリーはリユース・リサイクルが前提となります。

ある意味、電気自動車が飽和状態になったら、その資源がたくさんできたと考えても良いレベルかと。

 

いろいろありますが、盲信せず、調べることはほんとに大事ですよね。

 

ということで、あとがきでした。

 

 

 

 

 

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