自動車

冠水路でエンジンが止まる理由と対策 〜排気編〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 

みなさん こんにちわ あるいは こんばんわ。

 

さて、最近豪雨などで冠水が話題になってますよね?

 

 

その冠水路で自動車が止まる理由ってご存知でしょうか?

 

その理由はいろいろありますが、それを部分ごとに説明しこうと思います。

 

 

まず、今回は排気、つまりマフラーについて。

 

 

これね、とある自動車媒体でひどいこと書いてたんです。

マフラーから水がエンジンに入ってエンジンが始動できない「ウォーターハンマー現象」が・・というもの。

 

詳しい人はこれが如何に「内燃機の構造がわかっていないか?」というのに気がつくと思いますが、

普通の人は鵜呑みにしそうでちょっとマズイですよね。

 

 

 

さて、何故冠水路でエンジンが止まるか?

これが一番可能性が高い原因ですが、それは「排気ができなくなるから」です。

 

 

出典:ビバリーヒルズコップ

 

これはビバリーヒルズコップでマフラーにバナナを突っ込んだらエンジンかからなかった・・というのと同じ現象です。

注)実際にバナナでエンジン始動不可になるかは別の話。

 

 

エンジンは吸気と排気があります。

 

つまり、排気が詰まれば吸気ができないんですよね。

逆に吸気ができなくても同様。

 

 

これ、マジです。

 

 

 

わかりやすく説明しましょう。

 

ストローを咥えて呼吸してください。 普通にできますよね?

そのストローの先を水の入ったコップに入れてください。息を吸うのは置いといて吐いてください。

先の何も無い状況よりも抵抗がありますよね?

そしてそのストローをマックシェイクに突っ込んで吐いてください。

もう大変(笑

 

これ、吸っての比較でもいいです。

 

それだけ条件がかかると抵抗が変わるということです。

 

「水にストロー」もストローが長いとその送る空気の量は多く必要ですよね?

そして水を押し出す力も必要です。

 

 

え?排気は空気だからぶくぶく出て行くんじゃないの?・・て????

それは空気が動ける場所だけの話。

 

 

冠水路に入った排気管はどこかの時点でこのような状況になってます。

理科でおなじみ。空気が入ったコップを逆さまに水に入れるとその中の空気はそのまま・・というもの。

 

この空気を出そうとすると水圧を超える圧で空気を押し出す必要があります。

 

 

たとえば・・

 

 

これ、わたしの車のマフラーと排気管です。

この状況でマフラーから入った水がエンジンまで到達することは100%無いです。

 

なぜか?

 

まず下向きマフラーで逆さまコップ効果があります。

その後の排気管(バネ右側のパイプ)はサスアームを避けるために上に逃げてます。

この部分でも逆さまコップ状態になっています。

 

この先もエンジン部分で、エキマニがこれ以上に立ち上がってます。

 

そして排気がそちらから流れてくるわけで、戻ることはないです。

 

 

そんなわけで、少なくとも斜め下/下向き出口のマフラーはそういう意味でも冠水路に強い・・となりますが、

先に書いた通り、水深が深くなって排気圧が水圧に負ければ下向きの排気でも排気ができなくなりエンジンは止まります。

 

 

 

これが冠水路でエンジンが止まって立ち往生する理屈です。

 

 

 

 

 

ではマフラーが浸かるような冠水路ではどうするか?

 

 

 

「水圧に負けない排気圧を与え続ける」ということが大事です。

この前提は「水を吸気側で吸わない状況」であること。

 

これは吸気編で書きましょう。

 

 

ではどうするか?

 

簡単です。

 

 

「エンジン回転数を高めて通過する」です。

 

 

 

つまり、アイドリング+αで通過するのではなく、

MTならギアを低回転寄りにして3000~4000rpmキープで通過、

ATならマニュアル操作でギアを低回転寄りに固定。3000~4000rpmキープで通過させるということです。

 

 

 

高い回転数により排気は増えます。

ストロー咥えてコップの水につっこんでブクブクさせるのを強くするということです。

 

これで排気は維持できるのでエンジンが止まることはありません。

吸気側で水を吸わない&室内に水が入らない限りは。

 

 

 

 

以上が構造についてとエンジンが止まる理屈です。

 

 

この前提でいくと冠水路に弱い車もわかってきますよね?

 

・マフラーの出口が水平。

・マフラータイコから中間パイプに向けても水平

・エキマニの立ち上がりが少ないエンジン(例:水平対向エンジン)

 

これらの条件が揃って車が前下がりに止まってしまうと最悪ですよね。

空気はエキマニの下部まで簡単に抜け、水がそこまで侵入します。

 

エキマニの立ち上がりが浅ければ、その前下がりだけで排気バルブまで水がかかる可能性が。

 

まぁ、そこまでいくと室内にも水が入って違うトラブルも考えられますが。

 

 

 

まぁ、純正の排気まわりなら、一応水が回りにくくなってますので大丈夫ですが、

チューニングパーツとかでまっすぐマフラーにしていると・・

 

 

ということで、冠水路でエンジンが止まる主たる理由でした。

 

 

 

本日はここまで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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